ジェイコブコーヒー物語第3話


 ジェイコブコーヒー物語第3話

DAY3

朝4時。いつも通りの時間に目がさめた。

マックブックでiTunesを開いて、テイラースウィフトのアルバム「RED」を再生し、気分を盛り上げる。洗顔して、歯を磨いたら身支度をする。いつもならこの後、SNSを見たり、部屋の掃除をして過ごす。だが、この日は違った。前日寝る前に少し読んだ、創世記の続きが気になっていたので聖書を開いた。聖書は私が思っていた以上に面白かった。ジェイコブが言っていた「人の命の場所」のことはすっかり忘れて読み入っていた。創世記の9章を読み終えた頃、時間がきた。「Stay Stay Stay」を勢いよく奏でているマックブックを閉じて、いつものコーヒーショップへ向かった。

本だらけのコーヒーショップ=ジェイコブコーヒー

カウンターに座って、いつものメニューを注文して、早速ジェイコブに報告した。

「ジェイコブ。聖書は予想以上に面白いです。」

ジェイコブとラケルは目をキラキラ輝かせて、頷いた。

「聖書のどこを読んだのですか?」ジェイコブが言った。

「創世記を読みました。アダムとエバの話から、「ノアの方舟」の話までを読みました。ずっと忘れていたのですが、私が小学校の頃、家の近くの公園で「ノアの方舟」を紙芝居をしている方がいたのを思い出しました。」私はコーヒーを受け取りながら答えた。

ラケルが言った。「私も「ノアの方舟」の絵本は、子供たちがまだ幼い頃よく読み聞かせたわ。」

「ノアの方舟のストーリーは「オオカミ少年」のように、子供たちを教育するために、すごく良いものだと思います。でも私は、実際にそれが起こったとは思えません。」私は言った。

ジェイコブがにっこりと笑って答えた。

「そうですか。私は、3500年も前に書かれた創世記に書かれている全てのことはノンフィクションと信じています。ところで、「舟」という漢字ですが、同じように「船」という漢字もあります。」 ジェイコブは伝票の裏に「舟」と「船」の2つの漢字を書き記して、続けた。

「この「船」という漢字。よく見てみると、船=舟+八+口 というように成り立っています。このうち「口」という漢字は、「人口」という言葉にも見られるように、中国では人を数えるのに「口」を用いました。つまり、「船」は「8人の人が乗った舟」ということです。聖書には、ノアの箱舟には8人乗っていたことがはっきりと記されています。創世記の記述からも読み取れますし、ペテロの手紙には、「わずか8人の人々が、この箱舟の中で、水を通って救われたのです。」と書かれています。何故なのかはわかりませんが、聖書の真実が漢字に現れています。」

私は渡された伝票を眺めて答えた。「不思議ですね。なんで漢字に…。不思議です。」

「それだけではないんです。」ジェイコブは早口になって続けた。

「不思議なことに、世界中には数多くの「大洪水」の物語が存在します。それは、人類が共通の「大洪水の思い出」を持っていたからではないでしょうか。世界中に存在する洪水物語の中で、聖書の記録と最も共通点が多いのが、「バビロニア神話」の「ギルガメシュ叙事詩」です。ある人は、この「バビロニア神話」は聖書よりも前に成立したと主張します。そして、聖書の「ノアの箱舟」の物語は「バビロニア神話」の盗作だと言います。「バビロニア神話」が本当に聖書よりも前に成立したのかどうかは不明です。ですが、聖書にも、「バビロニア神話」にも、箱舟のサイズが記録されています。聖書に記録されているような寸法の巨大な舟は、水力学的に非常に安定しており、転覆させることはほぼ不可能だということが証明されています。箱舟が海の大波で90度近くまでのどの角度に傾いても、その後、直ちに元に戻ったはずです。聖書の箱舟の黄金比は現代の大型船の設計にも用いられています。しかし、「バビロニア神話」の箱舟の設計は全く理にかなっておらず、水に浮かばせればすぐに転覆してしまうようなデタラメな比率だということです。この事実は、聖書にある「ノアの箱船」のオリジナルが、「バビロニア神話」ではないことをはっきりと示しているように思います。なぜなら、不正確な記録が、伝達の過程で徐々に正確になっていくことは考えられないからです。」

渡り鳥がなぜ数千キロもの道のりを正確に渡れるのか、明確な研究結果は未だにないけど、その答えは大昔から創世記に書かれていた。
世界中に残る洪水の物語のチャンプ。それは聖書。

この日はジェイコブのトークが止まらなかった。ジェイコブはジェイコブコーヒーの裏メニューであるUSAのレッドブルを豪快に飲みつつ、さらに続けた。
「神様はちょうど良い時に動物たちが「あなたのところに来る」とノアに仰せになりました。これはおそらく地上初の動物大移動だったはずです。それぞれの動物には移動本能を発現するようにプログラムされた遺伝子が組み込まれていたはずです。神様はこれらの動物をせきたてて箱舟の方へと進ませたと思われます。箱舟に乗っていた動物たちは皆このような遺伝子を持っていた可能性があります。その動物たちの一部がその遺伝子を受け継いで洪水後の世界でも、遺伝子によって与えられた力を用いたと私は考えています。今の所、動物、特に鳥類が持っている驚くべき「移動」(渡り)と方向を感じ取る能力について科学者たちは説明できません。」

ラケルが言った。「つまり、渡り鳥がなぜ数千キロもの道のりを正確に渡れるのか、明確な研究結果は未だにないけど、その答えは大昔から創世記に書かれていたってことね。」

「そういうことだ。」ジェイコブはGOODサインして、さらに続けた。

「潜在的にすべての動物が持っているもう一つの素晴らしい能力があります。身体に起こるすべての変化を冬眠状態に保つ能力。「冬眠」です。この能力によって動物は非常に狭い場所で、食物摂取や排泄をほとんど全くしないで冬を過ごすことができます。「夏眠」の現象も同じことです。「移動」も「冬眠」も人間にはなく、動物にある素晴らしい能力で、生まれつきの能力です。これまで、創造主を認めない自然主義的な考えに基づいて、どちらの能力についても、適切な解明に至った科学者はいません。ノアたちが箱舟の中で1年間、どのように過ごしたのかは書かれていません。絶滅した動物を含めて、箱舟に入った動物は全部で約7万2000匹と言われています。箱舟は12万5000匹の羊を運ぶことのできる作りになっていました。動物の平均の大きさは羊よりも確かに小さいので、動物のためには箱舟の60%しか使われていなかったはずです。よく箱舟の絵本には、象は象でも大きい成長した象が描かれていますが、おそらく若くて小さい象が代表で入っていたと思います。どちらにしても、動物の餌置き場やノアの家族の住居、そのほかすべてに必要なことに使える余地は十分にありました。犬が大好きな友人が、犬をたくさん車に乗せて移動した話を聞いたことがあります。「犬うるさくて大変ではないですか?」と聞いたら、「最初だけです。彼らはすぐに眠ります。」と言っていました。箱舟の中で動物たちは多くの時間を眠って過ごしていたと私は考えます。その能力が受け継がれた動物に「冬眠」が可能なのだと思うのです。」

科学でわからないことが聖書でわかる。

仕事へ行かねばならない時間はとっくに過ぎていた。

だが、この日、普段はそんなに喋らないジェイコブにマシンガントークをさせる「聖書」に私はさらに興味を持った。

To be continued…

 

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伊藤 走

伊藤走(イトウソウ) 自称ハッピーな神学生